この無垢の黒檀床框(かまち)はお施主さんの思い出の玄関框をレストアしたものです。
一般的に無垢の黒檀はとても高級なのでなかなか使用することはありません。
そう言えばむかしお金に糸目を付けないお施主さんの洋室の壁一面に無垢の黒檀を施工したことがあると親方が言っていました。
30年以上前のことですが、材料費だけでも簡単に3ケタを超えていたそうです。
まあそれくらい無垢の銘木はなかなか使えないということですね。
話は戻りますがこの思い出の框は私が施工しました。
とても緊張したことをよく覚えています。
なぜなら失敗は絶対に許されないからです。
たとえ高価な材料を失敗したとしてもなんとか買い直すことが出来るでしょう。
しかしこれは一点物!
世界中どこを探してもこれしかないのですから、何回も確認しながらゆっくり施工したものです。
施工が終わった時は本当にホッとしましたね。
傷が付いてはいけないのでゆっくり眺めることもなく出来栄えだけを確認してすぐに養生をしましたね。
80坪の大きなお宅でしたがこの框の施工が一番思い出に残っていますね。
つづく
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