2010年2月28日日曜日

こんなの作れるかなー?




今日は日曜日でしたが浜北建築組合の勉強会でした。
信康像のほこら造りの原寸を書く勉強会です。
普段の仕事では経験することができないことです。
一昔前であればこのような仕事を教えてくれるなんてことは考えられなかったことだと思います。
しかし年配の親方衆は「知識と技術を若い大工に教える必要がある!」ということで惜しげもなく教授してくれました。






というわけで水曜日から夜鍋でこれを作ることになりました。
少し不安ですが教えてくれる先輩親方もいらっしゃいますし、教えてもらう側の50歳以下の若手?大工の仲間もいるので大丈夫でしょう。
こんな経験はなかなか出来ないので楽しみでもあるんですけどね。






作業後に大親方の物置の奥に眠っていた材料を引っぱりだしました。
しかしこの木の種類は不明とのこと。
大工が10人以上集まって色や木目、皮、香りも確かめましたが結局特定することはできませんでした。
材木屋でさえわからないという摩訶不思議な木材です。

この真っ黒な材料がどのように生まれ変わるのか?
乞うご期待!!

2010年2月27日土曜日

柱の作り方(動画で紹介!)



丸いのこぎりが縦に2枚、横に2枚付いていて一気にホゾを作ってしまいます。
加工された突起部分をホゾと言います。
このホゾが梁や土台にあけられた穴に差し込まれ結合されます。

親方の時代は手作業で加工したようですが、今では電気のこぎりで簡単に作れます。
手作業ではのこぎりを使って加工するわけですが、腰が砕けるほどに痛くなるそうです。
農作業のように前かがみで1日中おこなうわけですからね。
想像するだけでおそろしいですよね。

2010年2月26日金曜日

配筋検査って何?




今日はあいにくの天気の中、配筋検査がおこなわれました。
配筋検査とは基礎のコンクリートを強化するために入れられる鉄筋が正しく入れられれいるかを検査するものです。
たかが鉄筋と思われるかもしれませんが、基礎の強化にはとても大事なものなんです。


昨年の10月より施行された瑕疵保証(10年保証)の保険への加入条件のひとつがこの配筋検査の実施です。
これにより手抜き工事を抑制します。
マンションなどの耐震偽装がおこなわれた姉歯事件のようなことを防ぐのが目的です。
この瑕疵保証には施工の仕方に問題がある場合の雨漏りなどにも適用されます。
保険内容は工事前に施工業者から説明することが義務付けられていますのでよく確認するようにしてくださいね。

もちろん検査は合格しました。
めでたしめでたし!

2010年2月24日水曜日

柱の種類について




柱は3種類を使い分けます。
ひのきは和室に使用しますので節のないものです。写真上部

杉は外回りなど。写真右側

集成材は既製品建具がはまるところに使用します。写真左側

集成材とは3cm厚くらいの木をはりあわせたものです。
はがれや白ありに弱いなど賛否両論ありますが、反ったりねじれたりすることが少ないため使用します。
そのかわり白ありの被害を受けやすい外周部には杉を使用します。

とはいっても白ありに被害を受けるような状況下では白ありに強いと言われているひのきでもきれいに食べられてしまいます。
先日お風呂のりフォームをおこなったお宅のひのきの柱もしっかり食べられていましたからね。
ヒバであればかじられる程度で済むと思いますが、柱にヒバは使いませんからねー。
ちなみにユニットバスではないタイルのお風呂の場合、白ありの被害を受けていないお宅はほとんどありません。
水漏れ、湿気=白ありです。

話がそれましたが、大工の中でも集成材に関してはいろいろな意見があります。
貼りつけたものはいつかははがれるし白ありに弱いという理由で絶対使わない人もいれば、施工性が良いし施工後も狂いがないからと歓迎する人もいます。
まあ貼りつけたものはいつかははがれるのは確かですが、屋根や床の下地に使用する合板やベニヤなども同じことですからねー。
接着剤をいっさい使用してない家造りならわかりますが・・・・。

2010年2月23日火曜日

手加工動画(のみ、のこぎり)



もうひとつ動画をどうぞ。
屋根材加工模様!

大工も日曜大工で使用するような替え刃式のこぎりも使用します。
ちょっと意外と思うかもしれませんが、結構切れ味がよくて悪くないんですよ。
かんなの刃やノミは今でも自分で研ぎますが、のこぎりに関しては全種類とも替え刃式のものを使っていますね。

2010年2月22日月曜日

手加工動画(継ぎ手)



屋根材加工中!
継ぎ手の雌木部分をノミで穴掘り。

2010年2月21日日曜日

これは効くな―!




今日は日曜日でしたがお風呂のリフォームということでお仕事でした。
お風呂は毎日使うところですから1日でも早く完成させてあげたいですからね。


とはいえ日曜日ですから仕事の話は終わりにします。
冬場は腰に疲労がたまるものです。
大抵の場合はゆっくり睡眠をとれば直ってしまいますが、2~3日も痛みがとれないときがあります。
病院へ行くほどでもないので薬局へ湿布を買いに行きました。
最近は種類が多くてどれを選んだら良いかわかりませんでした。
薬剤師さんに症状を説明すると「それならこれが良いと思いますよ。」とCMでよく見るフェイタスを選択してくれました。
シップのわりに少し高いと思いつつも薬剤師さんが勧めるのならと購入しました。
さっそくはってみました。
1日目 少し良くなったかな?
2日目 あれ、痛くないような?いや明らかに痛くない!!
3日目 これはびっくり絶好調!!!
といった具合。
これまで2度購入しましたが、2度とも効き目は抜群でした。
妻も使用しましたが、効き目を実感したようです。

とはいえ我が家だけが体質に合っていたのかもしれませんのでみなさんに効果があるかはわかりませんけどね。




2010年2月20日土曜日

墨付けではとことん材料を利用します!




長い材料の切れっぱしです。
こんなに短い木はさすがに材料として使用するのは無理なのでしょうか?





プレカットでは間違いなく捨ててしまうような材料でも大工が墨付けすれば立派な材料として使用できます。
これは屋根を支える束(短い柱)に使います。
たったひとつ足りなくても家は完成しません。
使えば立派な材料!使わなければただのゴミです!!

よく現場に置いてある大きなゴミ箱。
まだまだ使える材料が山のように捨ててあります。
その材料代もお施主様が払っていることをお忘れなく!
もちろん処分代も払っているのですよ!!

2010年2月19日金曜日

水道トラブルも大工に連絡!




今日の早朝のことです。
OBのお客様から「洗面台下の蛇口が折れてしまったからすぐに見てほしい」という緊急連絡!
ここで大事なのは折れた蛇口からの水を止めることが出来るか否かです。

水道には市水と自家水があります。
市水とは公共の水道の事で、自家水とは自宅の電動ポンプで地下水をくみ上げていることです。
市水の場合は外のメーター横の蛇口で元栓を閉めることができますし、自家水の場合はポンプの電源を切ってあげれば水は止まります。
これが出来ればまずは一安心です。

自家水の場合は不純物が多いため水道管の劣化を早める場合があります。
このお宅(築30年以上)も自家水で水道管が劣化していた上に、洗面台と壁の間に落ちた物を取ろうと思い無理に洗面台を動かしたため蛇口が折れてしまったようです。

すぐに私が下見に行き、詳しい状況を水道屋さんに連絡しました。
この方法であれば水道屋さんは必要な道具や材料を用意してきますのですぐに修理をおこなうことができます。
一般の方では細かい状況説明をするのはむずかしいため2度手間(出直し)になる場合が多いようです。

家の事で困ったらまずは大工に連絡!
テレビCMをおこなっている業者では工事後に高額請求をされる場合があるようです。
大緊急時以外は工事前に見積もりをとることをおすすめします。




ついでということでガスボイラーの点検と台所の蛇口のがたつきを直してもらいました。
ちなみに大工の私は代金をいただいておりませんので誤解のないようにお願いしますね!

2010年2月18日木曜日

刻み加工前に大切な作業!




屋根材は同じようなものをいくつか作ります。
ですからこのように並べると墨付けが間違っていないかの確認を簡単におこなうことができます。
この確認作業は梁や土台などでも必ず加工前におこないます。
墨付けの敵は間違いと勘違いです。
間違いは確認作業で発見できます。
しかし勘違いは根本的なものですから最後まで気付かない場合もあるようです。
幸いにも私はこれまで勘違いに気付かなかったことはありませんが、これが墨付けの1番の敵なのかもしれませんね。

2010年2月17日水曜日

土台完成




ひのきの土台加工終了しました。
乾燥しているひのきは堅くてノミで穴を掘るのが大変でしたね。
堅さが要求される土台だからしょうがないのですけど。
そのかわり曲がりやねじれがほとんどなかったので墨付けは楽でしたけどね。

屋根材の墨付けも終了していますので次は屋根材の加工をします。

2010年2月16日火曜日

家造りは焦らずに!




基礎工事を日曜日に1日だけおこないましたが、その後は足踏み状態です。
雨の日でも工事をおこなうことは可能ですが、土建屋さんにすれば工事がおこないにくいですしお施主さんからすれば雨の日の工事は避けてもらいたいものでしょう。
今日も昨日の雨がまだ溜まっているため工事はおこないませんでした。
こんなことがあっても大丈夫なように1週間工期の余裕を確保しています。

我が家の近くでも大手住宅メーカーの基礎工事をおこなっていますが、夜も真っ暗になっても雨が降り続いていても工事をおこなっています。
工期がないためでしょうが、お施主さんから苦情が出ないなのかなと余計な心配をしてしまいます。
だって雨の日にコンクリートを打っているんですからね。

工期を守るのも大切ですがそれよりも丁寧で確実な仕事をすることの方が大事だと思います。
だってこれから何十年も住む家なんですからね。

「雨が続いて基礎工事が遅れたら上棟日を変更すればいいよ。焦ってやらなくてもね!」とお施主様からのお言葉。
さすがは人生3度目の新築工事をおこなうお施主様です。

2010年2月15日月曜日

刻み作業の動画発信



只今土台加工中!

2010年2月14日日曜日

玄関に季節感を




我が家の玄関に梅の花が飾られました。
と思ったら妻いわく「ぼけのはな」ということです。
あまり馴染みがない花なのでネットで調べてみると、どうやらバラ科の花のようです。





????どうみても梅に見えるんですが・・・・・。
梅ってバラ科でしたっけ?

早速調べてみました。
どうやら梅はバラ科のようです。
これは知らなかったので驚きましたね。
バラ科のぼけのはなが梅に似ていても納得できました。

ネットで調べればすぐに答えが出る便利な時代になったとあらためて実感しました。

2010年2月13日土曜日

大工が解説「家造り実況中継」




今回の新築現場ですがまずは塀を壊します。
なぜなら敷地に隣接している道路の幅が4m以下の場合は道路の真ん中から2mを確保しなければいけません。
今回はわずか10cm足りませんでした。
そのくらいなんとかならないの?と思われるかもしれませんが守らないと完成検査に合格することができません。
すなわち新築の家に住むことができないということですね。

家造りにはこのように知らないことがたくさんありますよね。
家造りをする前に知っておけば良かったということもたくさんあります。
大場建築のサイトでは家造りの実況中継をしているページがあります。
このページでは実用性重視の大工目線で家造りを解説しています。
これから基礎工事も始まりますので家造りの参考になるところが少なからずあると思いますよ。
毎週日曜日に更新しています。

家造り実況中継ページはこちらからどうぞ

2010年2月12日金曜日

遣り方って?




遣り方?
やりかたと読みます。
写真の木で作った囲いのことです。
でもこれは立ち入り禁止のために作った物ではありませんよ。
これは基礎の基準となるもので、位置や高さが記されています。
ですから基礎工事にはとても重要なものですから触らないようにしてくださいね。
よさりかかったり腰かけたりするのはもってのほかですからね。
もしも誤ってこの木を動かしてしまった場合は必ず基礎工事屋さんに伝えてください。
ゆがんだ基礎が出来あがってしまう恐れがありますからね。
充分ご注意を!

2010年2月11日木曜日

ひのきの土台は最高級?




土台も屋根材と同種類のひのきを使用します。
しかし値段は全然違います。
それはなぜでしょうか?

それは土台に使用するものは曲がりやねじれが少ない材料だからです。
そのような製品にするために手間もかかっているからですね。







ちなみに土台とは写真の基礎の上に横たわっている部分です。
柱(家)を支える部分ですから硬い木を使用しますのでひのきは土台に適しています。
やわらかい木を土台に使用すると家の重みによって圧縮されて沈んでしまいますからね。


ヒバなども土台にとても適していますが、少々高価なので予算との相談になります。
広告などで「ひのきの土台を使用!!」と最高級的なイメージで宣伝していますが、土台に関してはヒバの方が高価なんです。
少々高価なヒバですが白ありにはとても有効ですし、手が出ないほどの金額ではありませんのでご検討の価値は充分ありますよ。(国産ヒバではなく米ヒバの場合です)
大工さんとよく相談してみてください。

2010年2月10日水曜日

屋根材墨付け動画配信




屋根材墨付け模様です。

2010年2月9日火曜日

屋根の材料はひのき




屋根材は安価な杉を使用することが多いですが、今回はカワイ材木さんから手頃な価格でひのきを提供していただきました。

みなさんはひのきが高級品と思っていませんか?
杉よりも高いですが、みなさんが思っているほど高価ではありませんし、手が出ないということはありません。
本当に高価なひのきとは和室に使用するような節のない柱などです。




今回の材料は手頃な価格な分だけ、中には角が少し丸かったりねじれや曲がりがある木もあります。
このような材料はプレカット(工場での自動機械加工)では加工できないと以前聞いたことがことがありますが今でもそうなんでしょうか?
しかし大工が1本1本選別をして使用箇所を割り振って使用すれば問題ありません。

ねじれがない材料を使う場合でも必ずねじれ確認はしますから手間は同じです。
ちなみに材質や太さ、強度にも問題はありませんから誤解のないように!

2010年2月8日月曜日

グラスウール充填断熱施工技術マイスター認定




今日は午後から住宅エコポイントの講習会でした。
細かい概要も決まってきて前回とは違い中身の濃い講習会でした。
思っていたよりも簡単な審査でエコポイントがもらえるという印象でした。

現場での施工検査もないということですので施工する職人の技術頼りになりそうです。
私は昨年グラスウール充填断熱施工技術マイスターの認定をいただきましたので間違いのない施工が可能です。
断熱材にも理想的な施工方法がありますので施工する職人の技術によって断熱性能に差が出ると思います。

せっかく性能が良い断熱材を使用しても施工方法が悪ければなんの意味もありませんからね。

注意認定書の写真があやしいですが、施工技術には関係ありませんので気にしないでください!

2010年2月7日日曜日

地鎮祭&おひなさまかざり




今日は日曜日の大安です。
ということで、現在墨付け中のお宅の地鎮祭をおこなってきました。

でもよく目にするような神主さんを呼んでおこなうような派手なものではありません。
お施主さんのご家族と大工の私だけでおこなう小さな地鎮祭です。
このように地鎮祭は神主さんを呼ばなくてもおこなうことができます。
そのかわり地鎮のためのお札を御祈祷していただいています。

用意するものはお酒、お洗米、お塩だけです。
費用もお札の寸志とお神酒(おみき)代だけです。
ちなみにこのような場合の費用はは5千円~1万円程度で済みます。
神主さんを呼ぶ場合は2~5万円程度(初穂料+お供え物)でしょうか。
この場合、神主さんにお渡しする初穂料によって異なります。





帰宅後、おひなさまも飾りました。
特別、暦を気にするわけではありませんがせっかく飾るなら良い日の方がいいですからね。

2010年2月6日土曜日

見た目はいいけど、使い勝手は大丈夫?




OBのお客様のお宅にクロスのはりかえ工事のためお伺いしました。
そのとき目にしたのがこのロフト。
何年かすると使わなくなる方が多いロフトですが、昇降しやすい階段があるため今でも利用しているということで一安心しました。

このように格好はいいけど、実際問題使い勝手が悪いものって結構家にはあるものです。
代表的なものは掘りごたつです。2~3年で使わなくなることが多いですね。寝ころべないのが大きな理由でしょう。
他には掃除ができない高所の窓や梁、電球の取り換えが困難な場所にある照明器具。
掃除がたいへんな飾り棚やマス格子、収納のない洗面台などなど。
見た目の良さのメリットと使い勝手の悪さのデメリットをよく比較検討することをおすすめします。
住み始めてから「これは失敗したなー。」ということをなるべく少なくしたいですからね。

2010年2月5日金曜日

梁加工終了




梁の加工が終了しました。
あとは柱を差す穴のチェックをおこないます。
梁の大きさによって柱の長さも変わってきますので1つずつ丁寧にチェックします。

写真の板には柱の向き、穴へ差し込む長さ、梁の大きさなどを記入しています。





チェックした梁は積み上げておきますが、1つでもチェックをするのを忘れると大変です。
積み上げた梁の中から探さなければいけないからです。
ですからこの作業ははスピードよりも正確さが重視されます。

次は屋根材の墨付けです。

住宅エコポイントTV放送

本日午後4時45分からのSBS イブニングeyeで住宅エコポイントについての放送をおこなうようです。
住宅エコポイントに興味がある方はご覧になってみてはいかがでしょうか。

2010年2月4日木曜日

いよいよ1年の始まりです!


昨日寒が開け、本日は立春です。
工事をおこなう者として寒開けは1年の始まりです。
寒開け前に基礎工事をおこなうことはありませんでした・・・以前は・・・・。

最近ではあまりこのようなことは関係なく工事をおこなっている業者が多いですね。
お客様があまりこだわらなくなっていることも理由だと思います。
しかし工事をおこなう側としては最低限の助言(説明)はすべきだと考えています。
その上でお客様に判断してもらうことが必要だと思います。

そんなものは迷信と思う方もいれば、事前に教えてくれればよかったという方もいらっしゃると思いますからね。

写真は地鎮のためのお札です。
竹に供えて敷地の角4箇所に立て、1枚は基礎の中心に埋めます。
御祈祷してもらったものですが、中身は見てもよいそうです。驚きですよね!
とはいえ実際に開いて見たお施主様はいませんが、最終的には土に還すものですので雨で朽ち果てる際に中身を見ることは何回かありましたね。
何が入っているかは秘密にしておきます。

私が御祈祷をお願いしている方に2つだけ守り事をお願いされます。
1つは寒開け前には基礎工事をおこなわない(土を掘らない)、2つ目はこのお札を竣工前までに土に還すということです。
御祈祷する方によって言うことは違うと思いますので御参考までに・・・・。

2010年2月3日水曜日

木製玄関扉




築20年以上のお宅の木製玄関扉(カナダ製)です。
日ごろから塗装を欠かさずお手入れをしてきましたが、さすがに腐食が激しくなったため新しくすることになりました。
木製扉を付けた多くの人はアルミ製のサッシへの交換を選択します。
しかし今回のお客様は木の風合いや感触がお気に入りということで再び木製扉を作ることになりました。






今回は建具屋さんに作ってもらいました。
扉の厚さは42mmもあります。
材質は水に強いヒバを使用しました。
白ありにも強いので家の土台にとても適している材料です。
木目や木肌も美しいため和室や内装建具にも使用する万能材です。
ガラスは強化ガラスを使用しました。







最後にペンキ屋さんに塗装をしてもらえば完成です。

木製扉はお手入れや腐食が気になる方、雨がよく当たる場所などへの使用は避けた方がよいです。
大工さんや建具屋さんとデメリットを相談しないと後悔することになりますのでお気を付けください。

2010年2月2日火曜日

どの木がよく燃える?




寒い時期になるとたき火をしたいということで、木端(こっぱ)をもらいに来る人が増えます。
ちなみに木端とは木の切れ端です。

そんなときはひのきは火がつきやすくたき火に適しているが杉は火が付きにくいとか、松は火花が飛ぶことがあるので気を付けてなどの助言をします。
燃え始めればどんな木も乾いていればよく燃えますが、問題は火の着けはじめですよね。
火の着けはじめはひのきが一番ですね。
細いひのきを数本束ねて着火すれば簡単に火が付きます。

私の実家では15年くらい前までお風呂は焚き木で沸かしていました。
もちろん給湯器もありましたけど、ほとんどは焚いていました。
当然小さい頃から火を焚く手伝いをしていましたから、どの木が燃えやすいのか経験で覚えてしまいました。
ひのき、まつ、すぎといった覚え方ではなく、白いの赤いのやわらかいのという感じでしたけどね。
薪割りもしていましたら、材質はもちろんですが木の目もしっかり見て割っていましたよ。(ちょっと自慢です)

話は戻り、燃えやすい木を教えてあげるということなんですがこれにはひとつ問題があるんです。
それはほとんどの人がひのきと杉の見分けができないんです。
松は色が違うのでわかりやすいのですが、ひのきと杉の違いを説明してもイマイチわからないようです。
白いのがひのき、赤いのが松、やわらかいのが杉なんですけどね・・・・。

2010年2月1日月曜日

梁の木目密度




こちらはプレカット工場で撮影した梁です。
木目の粗さが目立ちます。






こちらは今回墨付けした梁です。
上の梁とは木目の密度がまったく違います。
木目が違うとなにが違うのか?
それは強度です。
強度実験のデータなどでは木材の種類によって区別されていますが、同じ種類の木材であっても実際にはこれほど密度に違いがあります。
そして大工は自分の手で加工することによりその木材の強度や性質を覚えていきます。
松やヒノキは硬くて強い、杉はやわらかい、ヒバは匂いが強く白ありに強い、ケヤキは硬くてかんなをかけるのがたいへんなどなど。
現代はいろんな情報が飛び交っているため混乱したり頭でっかちになってしまいますが、経験にまさる情報はありません。
情報には嘘や間違いがある場合がありますが、経験に嘘はありませんからね。