2009年7月17日金曜日

引き戸調整




以前開き戸の調整を掲載しましたが、今回は引き戸の調整についてです。開き戸は柱などと擦れて開閉が困難になることがありますが、引き戸の場合は戸を転がすための下についている戸車というものの調子が悪くなると開閉が困難になります。このような場合ゴミがからみついている場合が多いです。

今回はそのような問題はなかったのですが、2つの部屋を仕切っている建具をはずして1つの大きな部屋として使用したいが建具がはずせなくて困っているとのことでした。なぜこのようなことが起きるのかというと建具がはずれないように溝が付いている鴨居というものが戸の上にはまっているのですが、この部分が下に垂れてくるからです。大工はこの垂れも計算に入れて鴨居をはめるときに少しむくらせて取りつけておくのですが、建具屋さんは隙間がなるべく少なくなるように建具をはめるため、少しでも鴨居が下がると戸が外れなくなってしまうということです。
このような状態はどこのお宅でも必ずと言っていいほど起きる現象ですので心配いりませんし、建具をかんなで削れば直ります。
問題ない大きさの梁を使用しているお宅でしたら、新築から数年でこの垂れる現象は解消されます。
しかし材料費削減のため細い梁などを使用している場合は大問題です。簡単に直すことはできません。もし直すとすると大がかりな工事になってしまいます。
このように細い梁を使用すると数年後に問題が発生します。梁の大きさについての検査(申請義務)はありませんので、建築会社や大工を信用するしかありません。
適正な大きさの梁が使用されているかを一般の方が判断することはできません。インターネットで調べることもできないでしょう。
家のことは現場を仕切っている親方(大工)が一番知っています。信頼できる大工を選択することが問題回避の近道でしょう。

ちなみに今回のお宅は大場建築で9年前に新築されたお客さまですが、建具調整の工事代金はいただいておりません。

大場建築のアフターメンテナンスの一部を紹介させていただきました。

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