2010年6月23日水曜日

しゃかん(左官)の職人魂 その2




この道55年以上のしゃかん職人!
大場建築との付き合いも40年以上です。ですから私も小さな時から知っている職人さんです。
最近ではめずらしい左官一筋の職人です。なぜならば最近は左官の仕事が減っているため、左官だけの仕事で食っていくのは至難の業なんですね。
でもこの左官さんは「他の仕事をすると壁が塗れなくなる!」という理由で左官一筋でこれまでやってきたそうです。

そんな左官さん(高橋さん)との現場での会話
私:「高橋さん、少し前から流行っている素人でも塗れるようなコテの跡を残した塗り方ってやったことある?」
左官:「最近はじめて塗ったよ!」
私:「えっ!高橋さんでもあんな塗り方やるの?」
左官:「どうしてもって言うから、試しに挑戦してみたんだけどな。」
私:「高橋さんでもコテ跡を残すような塗り方って出来るの?」
左官:「出来るのは出来たよ。」
私:「感想は?」
左官:「2度とやらんと言って帰ってきたよ。コテ跡を残す塗り方が悪いわけではないんだけど、あの塗り方で塗っていると平らに塗る技術が落ちそうな気がしてな。」
という会話をしました。


この左官さんの弟も左官をやっていたんだけどレンガを並べたりブロックを積む仕事をやっていたら左官の仕事ができなくなったって言っていたことを思いだしましたね。
それだけ繊細なんですね。左官の仕事って。

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